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親知らずの抜歯後、痛みや口臭が消えない?ドライソケットの原因とは

ドライソケットとは、親知らずや他の歯を抜いた後に発生することがある、痛みや口臭の原因となる症状です。通常、抜歯後は歯を抜いた部分に血が溜まり、その血の塊(血餅)が傷口を保護し、自然治癒が進みます。しかし、何らかの理由でその血餅が形成されなかったり、早期に剥がれてしまった場合、ドライソケットと呼ばれる状態が引き起こされることがあります。

ドライソケットになると、抜歯後に通常なら和らぐはずの痛みが逆に強まっていくのが特徴です。特に2〜3日経過しても痛みが収まらず、むしろ増してくる場合にはドライソケットの可能性が高いです。これは、抜歯後の露出した骨が感染しやすくなるためです。痛みはしばしば耳や顎にまで広がり、日常生活に支障をきたすこともあります。痛み止めを飲んでもなかなか効果が持続せず、痛みが長引くため、患者は非常に不快な思いをすることが多いです。特に下の親知らずを抜いた場合に発生しやすい傾向があります。

また、ドライソケットは痛みだけでなく、口臭の原因にもなります。これは、血餅が剥がれて骨が露出している状態が続くことで、細菌が繁殖しやすくなり、悪臭が発生するためです。口臭が気になる場合、ドライソケットを疑う必要があります。特に抜歯後、通常のケアをしているにもかかわらず口臭が強くなってきたと感じた場合には、早めに歯科医院に相談することが重要です。

ドライソケットが発生する原因としては、抜歯後の過剰なうがい、喫煙、抜歯時に時間がかかりすぎたことなどが挙げられます。特にうがいを頻繁に行うことで、せっかく形成された血餅が流れてしまい、ドライソケットのリスクが高まります。麻酔の影響で出血が少なかった場合や、喫煙によって血流が悪くなることも、ドライソケットの原因となります。こうしたリスクを避けるため、抜歯後はうがいを控え、タバコを吸わないことが推奨されます。また、歯科医の指示に従い、出血が止まらない場合はガーゼを噛んで圧迫止血を行うと良いでしょう。

ドライソケットの治療には、歯科医院での適切な処置が必要です。血餅が再形成されるまでの間、抗生物質や鎮痛剤を使用して感染を防ぎ、痛みを和らげることが一般的です。痛みが強くなってきた場合には、放置せずに早めに歯科医院を受診することが重要です。